快適な暮らしに欠かせない断熱材を解説

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

住宅の性能を考える際、最初に思い浮かぶキーワードの一つが「断熱」だと思います。夏は涼しく、冬は暖かい家の実現には欠かせない大切な要素であり、断熱性を高めるには施工する「断熱材」も大きな役割を占めています。

本記事では、断熱材の種類や各断熱材のメリットとデメリット、福岡工務店で採用している断熱材などを詳しく解説します。

 

 

 

断熱材とは

断熱材とは、その名前通り「熱の伝わりを絶つ材料」のことです。断熱材を建物の屋根や壁や床などに入れることで、室外からの熱が伝わりにくく、室内の熱が逃げにくい環境をつくることができます。

断熱材があることで外気温の影響を少なくし、室内を一定の温度に保つことができるため、「夏は涼しく、冬は暖かい」家づくりの実現には欠かせない大切な要素です。

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

 

 

断熱の重要性

快適な暮らしに欠かせない断熱材ですが、施工後は目視できなくなってしまうため、費用を安くするために性能の低い安価な断熱材を用いられやすい箇所でもあります。しかし断熱性能が不十分だった場合、いざ住み始めてから様々な問題が生じるので可能な限りいい断熱材を選びたいものです。

■断熱性能が不十分な場合に生じる問題

1:月々の光熱費が高くなる
2:家の中で温度差が生まれ不快に感じる
3:結露しやすくカビが生えやすい
4:寒さやカビなどで体調を崩しやすくなる
5:ヒートショックのリスクが高まる

 

住んで気づく断熱の重要性

国土交通省が発表した住生活総合調査結果によると、「現在の住まいに対して不満な点」として5位に「断熱性」がランクインしています。

■現在の住まいに対して不満な点

1位:高齢者への配慮(47.2%)
2位:地震時の安全性(43.6%)
3位:遮音性(42.9%)
4位:台風時の安全性(38.8%)
5位:断熱性(38.6%)

 

しかし、同調査における「住環境で重要だと考える項目」では、32項目の23位と「断熱性」への関心は低く重視されていないことがわかります。

■住環境で重要だと考える項目

1位:治安(39.8%)
2位:買い物などの利便(36.6%)
3位:日当たり(34.3%)
4位:地震時の安全性(33.7%)
5位:通勤通学の利便(28.8%)

23位:断熱性(10.9%)

 

この調査結果により、多くの方が実際に住み始めて断熱の重要性を感じていることがわかります。

 

 

断熱材の主な種類

断熱材は大きく「鉱物繊維系」「木質繊維系」「発泡プラスチック系」の3つに分類されます。

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

 

鉱物繊維系

ガラスや砂、鉄鋼スラグや岩石などの鉱物を綿状にしたもので、繊維の隙間に空気を閉じ込めた断熱材。戸建住宅に使用されている断熱材の約7割以上を占めているとも言われており「グラスウール」がその代表格です。

 

木質繊維系

新聞やダンボールなどの古紙、おがくずやパルプなどの木材を綿状にしたもので、繊維の隙間に空気を閉じ込めた断熱材。基本性能は鉱物繊維系と酷似しています。

 

発泡プラスチック系

プラスチックを発泡させ、細分化された気泡の中にガスを閉じ込めた断熱材。「高い断熱性能」と「施工の容易さ」から、近年注文住宅での採用が増加しています。

 

 

断熱材のメリットとデメリット

断熱材ごとの違いを表にまとめると以下のようになります。

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

比較してみると、繊維系の断熱材は価格が安いものの断熱性は低いのがわかります。発泡プラスチック系は価格が高いものの断熱性や防湿性に優れていることがわかります。

福岡工務店では、創業より「硬質ウレタンフォーム」の断熱材を使用し、面材には遮熱性能に優れた赤外線高反射タイプのアルミ箔を施した「キューワンボード」を採用しています。また、長年の採用実績から価格も他社より優位な仕入れを実現しております。

 

 

断熱工法の違い

断熱性は、断熱材以外に工法によって大きく変わってきます。断熱工法には様々な種類がありますが、大きく分けると「内断熱(充填断熱)」「外断熱(外張り断熱)」の2つに分類されます。

 

内断熱

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

柱や梁の間を埋めるように壁や天井の内側に断熱材を詰め込む工法です。最もオーソドックスな工法で、現在の木造住宅において広く用いられています。

柱や梁などの構造躯体の隙間に詰め込むため外壁は厚くならず、外断熱に比べて簡単に施工できます。そのため対応業者が多く費用も安価になります。しかし、隙間が発生しやすいため気密性の確保が難しく、しっかりとした防湿対策をおこなわなければ結露が発生しやすくなります。

 

外断熱

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柱や梁や屋根などの外側に断熱材を張り、家全体を断熱材で包み込む工法です。

家を支える大切な構造躯体を断熱材の内側に囲い込むため、隙間なく施工ができるほか、室内外の温度変化による結露を防ぎ、家自体を長持ちさせることができます。結露が発生しにくいため、アレルギーなどの原因になるカビやダニなどの発生も防ぐことができます。

内断熱に比べて費用はかかりますが、断熱性や居住性への関心が高まる中、最近では外断熱を選ぶ方が増えてきています。

 

内断熱と外断熱のメリットとデメリット

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

内断熱と外断熱には、それぞれメリットとデメリットがあることがおわかりいただけたと思います。

 

福岡工務店の外断熱の家

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

福岡工務店では、創業より住宅性能を重視し「外断熱」にこだわってきました。内断熱に比べて費用は高くなりますが、お引き渡し後に「何十年と住み続ける」ことを考えた家づくりをおこなっております。

 

 

福岡工務店の断熱材

福岡工務店では、断熱材にアキレス株式会社(以下アキレス)の「キューワンボード」を採用しています。

アキレスは、子供用運動靴の瞬足や農業用ビニール、車の内装用合皮製品などの製造・販売をおこなっていますが、こうした製品に欠かすことのできないウレタン(ポリウレタン)の高い加工技術を持ち、古くから断熱材の製造もおこなってきたメーカーです。「キューワンボード」もアキレスの主力商品の一つです。

ウレタン(ポリウレタン)は、2種類の主原料を混合させ反応させることによって作られるポリマー(プラスチック)のことを言いますが、キューワンボードは、これを板状に加工し、さらに表面に夏場の太陽熱を遮熱する赤外線高反射タイプのアルミ素材を施した断熱材です。また、経年性も優れており、変化し続ける福岡の気候で、高断熱住宅を建てるのに非常に適した断熱材と言えます。

 

 

外断熱は高い施工技術が必要

どれだけいい断熱材を使用し、最適な工法を選択したとしても、実際に現場で施工する大工職人の腕によって断熱性は大きく左右されてしまいます。

快適な暮らしに欠かせない「断熱材」

それはなぜか?魔法瓶を例にしてみます。

【夏】魔法瓶に冷水を入れて蓋を閉めると冷たさが持続します。
【冬】魔法瓶にお湯を入れて蓋を閉めると温かさが持続します。

上記のように温度を維持できるのは断熱性が高いだけでなく、蓋を閉めることにより気密性(すき間がない)を高めているからです。では、気密性が低い場合はどのようになるでしょうか?

【夏】魔法瓶に冷水を入れて蓋を開けたままにするとすぐに温かくなります。
【冬】魔法瓶にお湯を入れて蓋を開けたままにするとすぐに冷たくなります。

上記のように温度を維持できないのは断熱性が高い・低いではなく、蓋を開けることにより気密性が低くくなっているからです。魔法瓶は、断熱性と気密性のどちらか一方だけでは成り立ちません。

家の場合も同様に、断熱性だけでなく気密性も重要な要素となります。そして、気密性を高めるには大工職人の腕、現場監督の施工管理力となります。なので、高い断熱性=高い施工技術が必要になってくるのです。

 

 

まとめ

本記事では、断熱材の種類や各断熱材のメリットとデメリット、福岡工務店で採用している断熱材などを詳しく解説しました。

高い断熱性の家づくりに欠かせないものは、①外断熱工法、②高性能な断熱材、③高い施工技術であることがわかっていただけたと思います。

福岡工務店は、全国で唯一、3つ星+1を獲得した施工技術で、優秀な専属大工職人が1棟1棟、品質にこだわって建築をおこなっています。家づくりは一生に一度の大きなお買い物ですので、断熱にこだわりたい方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。