斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

すでにお持ちの土地やこれから購入する予定の土地が斜面(傾斜地)の場合、家を建てる際に知っておきたいことがいくつかあります。

本記事では、斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイントやメリットとデメリット、がけ条例における建築制限などについてわかりやすく解説します。

 

 

 

斜面(傾斜地)とは

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

斜面(傾斜地)とは、「傾斜がある」つまり斜めに傾いている土地のことを指します。

建築基準法等で傾斜地について特別な記載はないため、具体的に「これくらいの角度があると傾斜地」と言うのは難しいのですが、30度以上の勾配がある場合には一般的に「がけ」と呼ばれるような傾斜となります。

 

 

斜面に家を建てるメリットとデメリット

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

斜面は、一見すると家を建てるのに向いていない土地です。しかし、デメリットばかりではなくメリットもあります。

ここでは、斜面に家を建てるメリットとデメリットについて詳しく解説します。

 

斜面に家を建てるメリット

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

斜面に家を建てることには、以下の3つの代表的なメリットがあります。

●土地が比較的安い
●眺望の良い家になる
●外部の視線を遮れる

それぞれ順番に解説します。

 

土地が比較的安い

傾斜地は、平坦な土地と比べると土地の価格が安いのが特徴です。ただし、安さの理由は「家を建てるために工事が必要になるため」です。

つまり、傾斜のある土地を家が安定する「平らな土地」にするための費用が追加で必要になります。傾斜地の購入を検討する際には建築会社に事前に相談し、工事費用の見積りをもらうようにしましょう。

 

眺望の良い家になる

傾斜地に家を建てる際には、特有の斜面や高低差を活かした眺めの良い家にすることが可能です。

夜景や自然を見通せる見晴らしの良さ、地域によっては自宅から花火を眺められるなど、平坦な土地では得にくいメリットを感じられる可能性があります。

 

外部の視線を遮れる

傾斜地に家を建てる場合、斜面が下がっている方向に建物を建築することで、目の前の家よりも一段高い位置にすることができます。

また、道を歩く人の視線の先は基礎や擁壁となるため、プライバシーが気になる方にとってはメリットとなります。

 

斜面に家を建てるデメリット

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

斜面に家を建てることには、以下の3つの代表的なデメリットがあります。

●自然災害への不安がある
●擁壁倒壊のリスクがある
●費用が高くなる可能性がある

それぞれ順番に解説します。

 

自然災害への不安がある

斜面が下がっている方向に建物を建てることで、視線を遮れるメリットがあることをお伝えしましたが、その反面、雨量が多い時には雨水が流れ込んでしまう可能性があります。

また、適切な対策を取らなければ地盤の強さに不安が残ります。安心して暮らすためにも建築の経験が豊富にある建築会社に依頼するようにしましょう。

 

擁壁倒壊のリスクがある

擁壁は、斜面の崩壊を防ぐための壁状の構造物です。コンクリート製であることが一般的で、寿命は約50年と言われています。

古い擁壁が残った土地を購入する際には、現在の基準をクリアしているか確認しましょう、擁壁が崩れて被害が発生した場合、所有者が賠償責任を負うことになる可能性もあります。

 

費用が高くなる可能性がある

傾斜地は土地の売値は安いのですが、擁壁や盛土などの造成工事や傾斜に合わせた基礎を設ける基礎工事の費用など、地面や基礎に関わる工事が高額になるケースが多くあります。

土地の状況に応じて必要となる工事は異なるため、建築会社に事前に確認して工事費用の見積りをもらうようにしましょう。

 

 

斜面に家を建てる際に気を付けるポイント

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

ここからは、斜面に家を建てる際に気を付けるポイントをご説明します。土地を購入してから後悔しないために重要ですので、しっかりとご確認ください。

 

がけ条例による制限に注意が必要

30度を超える傾斜のある土地を「がけ」と呼び、福岡市では高さ3mを超えるがけの近くに建物を建てる場合、がけ条例による制限が設けられています。

がけと建物との間に一定の距離を置く必要があるため、敷地の中の使えない面積が多くなり床面積を小さくしなければならない可能性もあります。ただし、必要な措置を講じることにより制限を解消できる場合もあります。

詳しくは、「福岡で建て替えるなら意識したいがけ条例【擁壁などの対策の方法を解説】」のページをご覧ください。

 

購入費用と工事費用をトータルで比較

斜面に家を建てる場合、造成や基礎などの工事が高額になるケースがあります。

安価に見える土地でも、造成などの工事費用を合わせると割高になる可能性もあるため、傾斜のある土地を購入する際には、購入費用と工事費用をトータルで比較することが重要です。

そのためにも、土地を購入する前に不動産会社や建築会社に相談し、見積りをもらうようにしましょう。

 

傾斜地を活かした設計ができる会社に依頼

傾斜地では、形状をうまく利用することで「傾斜地ならではの住宅」にできます。

高低差を活かして1階部分にガレージを設けたり、スキップフロアを設けることで空間を有効活用したりと、設計次第では特別感のある住まいを実現することができます。

土地の形状を活かした住宅にするためにも、設計の自由度が高い建築会社に依頼することをお勧めします。

 

 

まとめ

斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイント【メリットとデメリットを解説】

本記事では、斜面(傾斜地)に家を建てる際のポイントやメリットとデメリット、がけ条例における建築制限などについてわかりやすく解説しました。

傾斜地では「がけ条例」など住宅に制限がかかる場合があります。また、一見すると安価に見える土地でも家を建てられる状態にするための工事が高額になるケースも多くあります。

傾斜のある土地を購入する前に、予算内の費用で手に入る土地なのか、理想の暮らしを実現できる土地なのか、建築会社に相談するようにしましょう。

福岡工務店では、設計の自由度の高さと日本一の施工技術で、安心して暮らせる注文住宅を建築しています。土地の現地調査もおこなっておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。