田舎に家を建てる際の後悔しないポイント【メリットとデメリットを解説】
家を建てる場所の候補として、都心ではなく俗に田舎と呼ばれるような郊外の土地を候補として考えている方が多くなっています。
本記事では、田舎に家を立てる際の後悔しないポイントやメリットとデメリット、田舎での建築が注目を集めている理由をわかりやすく解説します。
田舎に家を建てることに注目が集まる理由
田舎に家を建てることに注目が集まる理由は、2020年に始まったコロナ禍にあると言われています。リモートワークなどで家で過ごす時間が長くなり、家の時間の大切さを実感した人が多くなりました。また、出前や通販などが一般的になり、田舎でもサービスを手に入れられるようになってきています。
さらに、人口減少対策として、過疎化が進んでいる田舎の自治体を中心に、移住者へ様々なサービスが提供されています。このような環境から「田舎に家を建てる」ということが、多くの方に注目されるようになってきたのです。
田舎に家を建てるメリットとデメリット
次に、田舎に家を建てることによるメリットとデメリットをご紹介します。
田舎に家を建てるメリット
まず、田舎に家を建てるメリットには以下のようなものが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
自治体の移住支援がある
郊外の自治体を中心に、移住者向けの支援が用意されています。福岡県庁のホームページで、福岡県移住支援事業の対象地区として紹介されている「うきは市」を例に挙げると、移住支援のひとつに、子育て世帯等マイホーム取得支援補助金があります。
内容は、「うきは市内で住宅新築や築1年未満の建売住宅の購入をおこなう子育て世帯に対し、一定の要件を満たす場合に補助金を支給する」というものです。数十万円の補助が受けられるのはメリットです。
家を建てる費用を抑えられる
田舎で家を建てても建築費そのものが安くなることはありません。都会でも田舎でも必要な建築資材は変わらないからです。しかし、土地の費用を含めると田舎のほうがはるかに費用を抑えられます。以下はSUUMOより抜粋した土地価格となります。
●福岡市東区:45.4万円/坪
●うきは市:3.6万円/坪
●久留米市:15.4万円/坪
福岡市以外は、福岡県移住支援事業の対象地区からピックアップしています。最も高い久留米市でも、福岡市内で最も安い福岡市東区の3分の1程度、最も安いうきは市では12分の1程度まで価格が下がるため、土地の購入を含めた建築費を抑えられます。
国が定める新築住宅の性能基準は高まり、それに応じて建築費も高くなっているのが実状です。総予算を押さえながら理想の家を建てたいという方には、田舎に家を建てるというのも有力な方向性となるでしょう。
伸び伸びと過ごすことができる
田舎は、伸び伸びと過ごせることから子育て世帯にも人気です。土地価格が安価で広い土地を手に入れやすく、大きな庭や複数台の駐車スペースもつくりやすくなります。子どもたちが庭で遊べるだけでなく、友人を招いてのBBQなども楽しめるでしょう。
また、人気の高い平屋を建てるのにも最適です。平屋は動線をコンパクトにできることや構造が安定していること、自由な設計でオシャレなものが増えてきており、それに伴って、若い世代の人気が高まっています。
田舎に家を建てるデメリット
続いて、田舎に家を建てるデメリットには以下のようなものが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
交通の便が悪く車中心の生活になる
田舎は、市街地に比べてお店や公共交通機関までの距離が遠くなりやすいため、移動手段は車中心となります。運転に不慣れな方は不安に感じることもあるかもしれませんが、市街地に比べて車線や交通量も少ないため、落ち着いて運転ができるはずです。
車中心の生活になれば、維持費や駐車場のコストを考える必要があります。ただし、田舎に家を建てる場合は十分な広さの敷地を手に入れやすいため、駐車場代がなくなるのはメリットと言えるでしょう。
通勤や通学に時間や費用がかかる
勤務先が近ければ問題ありませんが、通勤先が離れている場合、車や電車などで長時間の通勤が必要になります。また、子どもの通学に関しても高校生以上になれば、電車通学などの可能性もあります。
家から駅までのアクセスが悪ければ保護者による送り迎えが必要になったり、定期券に思っていた以上の費用がかかることもあるでしょう。土地を購入する際は、勤務先だけでなく、子どもが高校や大学へ通う経路なども検討した方が良いかも知れません。
市街地に比べて虫が多い
伸び伸びと暮らせる田舎ですが、自然が多いと虫が発生するため、虫が苦手な方には懸念事項となるでしょう。実際に郊外に家を建てたお客様の中には、「市街地より虫が多く感じる」という声もあります。
自宅への虫の侵入を防ぎたい方は、高性能住宅の建築がお勧めです。虫の出入りは窓やドアなどの開口部が中心ですが、現代の高性能住宅であれば、窓を空けなくても空気を循環させることができます。そのため、網戸の隙間から虫が入るなどを防げます。
田舎に家を建てて後悔しないポイント
最後に、田舎に家を建ててから後悔しないポイントをご紹介します。
それぞれ順番に解説します。
土地を購入する前に建築会社に相談する
土地を探す際、「SUUMO」や「ふれんず」などの不動産情報サイトを活用する方も多いでしょう。もし、田舎の土地で気になる物件を見かけたら、建築会社へ事前相談することをお勧めします。
土地には様々な制限が設けられていることがあります。一見すると理想に近い土地に見えても、制限によっては「希望の家が建てられない」ということになりかねません。
また、人口密度の低い地域ほど、下水道の普及率が低いなどインフラが整っていない可能性が高まります。その場合、土地と建物の費用の他に、浄化槽などのインフラ整備に費用がかかります。
建築会社に事前相談することで、「理想の家が建てられる土地か」「インフラ整備も含めて予算内に収まるのか」など、土地と建物のトータルで考えることができます。
公共交通機関の利便性をよく確認する
田舎に家を建てると車中心の生活になりがちです。若い内は問題にならないことが多いですが、子どもが高校生や大学生になると、通学時間や定期代に影響する可能性があります。
また、高齢になり車の運転を躊躇する日が来るかもしれません。その場合、バスや鉄道などの移動手段を利用することとなりますので、公共交通機関の運行状況や駅までの距離などを確認しておきましょう。
地域特有の慣習やルールを確認する
田舎には、地域の方々と関係性が深い場所が多くみられます。そのおかげで、お互いに助け合う慣習や子どもを見守ってもらえる安心感があるなどのメリットもたくさんあります。
しかし、近隣との関係性が希薄なところから移住した場合、地域特有の価値観に悩まれるかもしれません。町内会や自治会を中心とした清掃活動やお祭りなどに参加する必要も出てくるでしょう。
コミュニティの関りの強さは地域ごとに異なるため、田舎暮らしの経験がない方や、地域との関りが苦手な方は、移住支援センターや市役所などに、問い合わせると良いでしょう。
まとめ
本記事では、田舎に家を立てる際の後悔しないポイントやメリットとデメリット、田舎での建築が注目を集めている理由をわかりやすく解説しました。
田舎に家を建てることには、移住に伴う補助があることや、安価で広い土地を手に入れやすく平屋でも十分な広さを確保しやすいなどのメリットがあります。反面、交通の便が悪いことや虫が多いというようなデメリットもあります。
これらのメリットとデメリットを考慮し、地域特性などを確認した上で土地の購入を検討しましょう。また、田舎暮らしをお考えの方は特に、土地の購入をおこなう前に建築会社に相談することをお勧めします。
福岡工務店では、予算や理想の暮らしをお伺いした上で、希望する家を建てられる土地なのかどうかを現地調査し、あなただけのプランをゼロから描きます。田舎で家づくりをお考えの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。