50代で家を建てる際のマイホームの考え方【メリットとデメリットを解説】
50代で一戸建ての建築やマンションの購入をご検討されている方は多くいらっしゃいますが、マイホームの考え方は年代によって異なる部分があります。
本記事では、50代で家を建てる際のマイホームの考え方やメリットとデメリット、建ててから後悔しないためのポイントをわかりやすく解説します。
50代でマイホームを購入する方の割合
上のグラフは、国土交通省「令和3年度の住宅市場動向調査報告書」より抜粋した、初めて住宅購入した方のデータです。
グラフの通り、住宅購入の中心となっているのは30代・40代です。しかし、50代での新築住宅購入者も約7%程度、中古住宅購入者は10%を超えます。このことから、50代での住宅購入は多くはないものの、購入を検討してもおかしくないことがわかります。
50代で家を建てる際のメリットとデメリット
ここでは、50代の方が「家を建てる」という点に着目してメリットとデメリットをご紹介します。
50代で家を建てるメリット
50代で家を建てる場合には、以下のようなメリットが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
ライフスタイルに合わせられる
住宅購入者のメイン層である30代~40代の場合、きっかけが「子ども」であることが多くあります。そのため、夫婦の暮らしだけでなく、子どもの成長まで考慮した間取り設計が必要となります。
しかし、50代は子どもが独り立ちしていることも多く、夫婦のライフスタイルを中心に住まいを考えることができます。収納は必要最小限に抑えられますし、50年の人生の中で趣味も固まってきています。そのため、夫婦にとって本当に必要な間取り設計で、コンパクトに建築することができるのです。
土地選びの選択肢が多くなる
子どもが小さい頃は学区などを気にしながら土地探しをする方が多くいらっしゃいますが、子どもが大人になればそのようなことを考える必要がなく、広い視野で土地探しをおこなうことができます。
特に福岡は住宅建築用の土地が以前から不足していることに加えて、全国からの注目度も高く人口が増えている数少ない自治体です。広い範囲で土地探しができれば、土地が見つかりやすくなることはもちろん、土地の購入価格を抑えながらこだわりを反映させた住宅建築をおこなうことが可能となります。
50代で家を建てるデメリット
50代で家を建てる場合には、以下のようなデメリットが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
住宅ローンの負担が大きくなる
50代で住宅ローンを組むとなると、一般的である35年ローンを組むことができません。返済期間が短くなれば月々の返済額は大きくなるため、いくら所得が上がっているとはいえ、ある程度の貯蓄がなくては返済が家計を圧迫することにもなりかねません。
【25年ローン】月々の返済額:109,034円(総返済額:32,710,200円)
【20年ローン】月々の返済額:133,990円(総返済額:32,157,600円)
返済年数が5年短くなると総返済額は約50万円減らせる反面、月々の返済額は約3万円も高くなります。また、定年後も返済が続くため、十分な貯蓄が必要になるというのが実状です。
団信に加入できない可能性がある
多くの住宅ローンは、契約時に団信(団体信用生命保険)への加入が必須ですが、申請時に健康上の問題がないか審査されます。年齢を重ねるほど病気のリスクは高まります。そのため、住宅ローンの条件である団信への加入が難しくなる可能性があるのです。
もし、自身の体調面に不安がある場合にはフラット35を検討するのも良いでしょう。フラット35は一般的な住宅ローンで必須となっている団信への加入が任意となっているためです。
50代で家を建てる際に後悔しないためのポイント
50代で家を建てる場合には、以下のような後悔しないためのポイントが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
老後までの資金計画をおこなう
若い頃に比べて給与は多くなるものの、定年後に所得が減ることも踏まえた老後の資金計画が重要です。厚生労働省の2023年のデータによると、男性は81.5歳・女性は87.09歳が平均寿命です。65歳で退職したとすると、男性で約16年・女性で約22年の資金を用意する必要があります。
マイホームは快適で素晴らしいものです。しかし、返済の負担が重くなっては、趣味などに使う費用を削ることになりかねません。退職金や貯蓄などを考慮して住宅建築を検討することをお勧めします。
バリアフリーを意識した家づくり
50代で家を建てる方の多くは、「終の棲家」として考えられます。現代の高性能住宅は90年持つと言われているため、きちんとした家を建てることができれば一生その家で暮らすことができるでしょう。
現代は年齢を重ねても非常に元気な方が多いですが、いずれ病気や体力の低下が訪れることは免れません。そこで、バリアフリーを意識した家づくりをおこなうことが重要になります。例を挙げれば、室内の段差をなくすこと、玄関に段差がある場合にはスロープを付けておくなどです。
また、冬場に注意が必要なヒートショックは9割が65歳以上と言われています。家で暮らす時間が長くなることも想定されるため、家全体の各居室で室温の差がない高性能住宅の建築をお勧めします。
まとめ
本記事では、50代で家を建てる際のマイホームの考え方やメリットとデメリット、建ててから後悔しないためのポイントをわかりやすく解説しました。
50代の方は、住宅ローンの返済期間が短くなることや、団信加入のハードルが上がるというデメリットはありますが、子どもが独ろ立ちしていることも多く、夫婦の暮らしに合った無駄のない家を実現しやすくなるというメリットもあります。
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