3000万円で注文住宅の家を建てられるの?【家の特徴や家づくりの考え方】
家を建てる際は、住宅ローンの支払いを無理なく続けている範囲で予算を設定し、家を建てる計画を立てることは非常に重要です。
本記事では、3000万円の予算で注文住宅の家を建てられるのかどうか、3000万円の予算でどのような家を建てられるのかをわかりやすく解説します。
注文住宅の家を建てる費用
初めに、フラット35を提供している住宅金融支援機構の調査を基に、注文住宅の家を建てる際の住宅建築費を確認してみましょう。
土地ありの場合
●住宅建築費/3478.9万円
土地なしの場合
●住宅建築費/3214.9万円
このように、住宅建築費の相場感としては3000万円台が平均的であることがわかります。3000万円の予算であれば住宅建築費の相場感に近いため、大きな制約を受けることなく家づくりを進めていくことができるでしょう。
快適な暮らしに必要な広さ
住宅の広さについては豊かな生活を送るための指標として、国土交通省より住生活基本計画というものが示されています。その中に、健康で文化的な住生活には不可欠な居住面積を示す「最低居住面積水準」と、豊かな住生活の実現に必要な居住面積を示す「誘導居住面積水準」があります。また、誘導居住面積水準は「都市居住型」と「一般型」に分かれます。
●都市居住型:都心とその周辺での共同住宅居住を想定
●一般型:郊外や都市部以外での戸建て住宅居住を想定
戸建ての建築をご検討中の方は、誘導居住面積水準(一般型)をご参考ください。それぞれの面積水準を求める式は以下のようになります。
基準 | 単身者 | 2人以上の世帯 |
---|---|---|
最低居住面積水準 | 25㎡(約7.56坪) | 10㎡×世帯人数+10㎡ |
誘導居住面積水準(都市居住型) | 40㎡(約12.1坪) | 20㎡×世帯人数+15㎡ |
誘導居住面積水準(一般型) | 55㎡(約16.6坪) | 25㎡×世帯人数+25㎡ |
3人家族の場合
基準 | 3人世帯 | 算出される面積 |
---|---|---|
最低居住面積水準 | 10㎡×3+10㎡ | 40㎡(約12.1坪) |
誘導居住面積水準(都市居住型) | 20㎡×3+15㎡ | 75㎡(約22.6坪) |
誘導居住面積水準(一般型) | 25㎡×3+25㎡ | 100㎡(約30.3坪) |
4人家族の場合
基準 | 4人世帯 | 算出される面積 |
---|---|---|
最低居住面積水準 | 10㎡×4+10㎡ | 50㎡(約15.1坪) |
誘導居住面積水準(都市居住型) | 20㎡×4+15㎡ | 95㎡(約28.7坪) |
誘導居住面積水準(一般型) | 25㎡×4+25㎡ | 125㎡(約37.8坪) |
上記の内容から、3人世帯で約30坪、4人世帯で約38坪が豊かな住生活を実現するのに必要な広さの目安となることがわかります。
3000万円で家を建てられるの?
建物のみの話にはなりますが、3000万円で住宅を建築することは十分に可能です。注文住宅の住宅建築費の相場感に近いため、豪華な設備や仕様などを求めない場合、予算内で理想の家づくりをおこなうことができるでしょう。
ただし、あくまでも住宅建築用の土地を持っている場合に限ります。もし土地を持っていない場合は、土地の購入費用も必要になります。仮に1000万円で土地が見つかったとしても住宅建築費は2000万円となるため、ローコスト住宅や建売住宅も視野に入れると良いでしょう。
詳しくは「2000万円で注文住宅の家を建てられるの?【家の特徴や家づくりの考え方】」のページをご覧ください。
3000万円で家を建てる場合の建物
福岡県内で3000万円の予算で家を建てたいと考えた場合、購入できる家の特徴としては以下のようなものがあります。
それぞれ順番に解説します。
土地がない方はローコスト住宅
福岡県内で3000万円の予算で家を建てたいと考えた場合、住宅建築用の土地をお持ちでなければローコスト住宅が基本となるでしょう。SUUMOによると2023年8月現在の福岡市内の住宅建築用の土地の相場は以下のようになっています。
福岡市中央区 | 150万円/坪 |
福岡市博多区 | 97万円/坪 |
福岡市早良区 | 67.9万円/坪 |
福岡市城南区 | 63.6万円/坪 |
福岡市西区 | 54万円/坪 |
福岡市南区 | 47.6万円/坪 |
福岡市東区 | 43.4万円/坪 |
3〜4人家族が生活するのに必要な住宅の広さの目安を30坪とすると、最も価格の安い福岡市東区でも土地だけで約1300万円となりますので、建物には約1700万円かけられます。30坪の建物であれば坪単価は約60万円となるため、ローコスト住宅での建築を考えることになるでしょう。
ただし、ローコスト住宅は設計の自由度が低くなりがちなため、満足のいく間取りができるのか、暮らしやすいと感じられるのかという懸念が残ります。また、土地の形状も四角形に近い整った土地でなければ対応できない場合もあります。
土地がある方は注文住宅
住宅建築用の土地をお持ちの方は、3000万円の予算を全て建物にかけられるため、希望を反映したファミリー世帯向けの注文住宅を建築できます。ただし、様々なオプションなどを採用しようとすると予算オーバーになることもあります。
3000万円で家を建てるポイント
完成後に後悔しない3000万円で家を建てるポイントは以下の通りです。
それぞれ順番に解説します。
家の希望に優先順位をつける
家を建てることを考え始めると「あれもしたい。これもしたい。」と多くの希望が出てくるでしょう。しかし、3000万円というのは注文住宅の住宅建築費の平均より若干低いため予算に少し不安が残ります。
そこで、たくさんある理想の住宅像に優先順位をつけておくことをお勧めします。もし全ての希望を叶えることができなくても、家の中にこだわり抜いたポイントがあることで、家に対する愛着がグッと増すことは間違いありません。
コスパの良い建築会社を探す
家を建てるのは一生に一度なので、大手ハウスメーカーに依頼して安心感を得たい方もいらっしゃるでしょう。しかし、大手ハウスメーカーは広告費や総合住宅展示場の出店に多額の費用をかけています。
3000万円で注文住宅を建築する場合、家の希望をひとつでも多く実現するために「コスパの良い建築会社を探す」ことをお勧めします。地場で広告費を抑えながら「いい家」を建てる工務店もありますのでご検討されてみてください。
光熱費なども合わせて考える
土地を購入する場合、ローコスト住宅になることをご説明しました。住宅建築費を安くしようとすると、建材や設備のグレードを低くしないといけないため、どうしても住宅性能は低くなってしまいます。
そうなると、住宅建築費を抑えてもエアコンなどの光熱費は高くなる可能性があります。住宅ローンは35年続く長いお支払いですので、初期費用に捉われるだけでなく、毎月の光熱費も試算して資金計画することをお勧めてしています。
まとめ
本記事では、3000万円の予算で注文住宅の家を建てられるのかどうか、3000万円の予算でどのような家を建てられるのかをわかりやすく解説しました。
3000万円の予算であれば、こだわりの注文住宅を建築することは十分に可能です。また、土地の購入が必要な方でも、ローコスト住宅や建売住宅であれば建築や購入をすることができます。
福岡工務店では、30年先を見据えた高性能住宅をお客様の理想に合わせた完全自由設計でご提案しております。決して安さが売りの建築会社ではありませんが、快適性と省エネ性を両立させることで、暮らしやすくお住まい後のコストを抑える家を建てておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。