効率的な換気に必要な気密性能
第1種換気は、家の隙間の量に関係なく必要な換気量を確保できます。しかし、隙間からの空気の出入りで外気の影響を受けると全熱交換式の特徴を活かせません。
全熱交換式の特徴を活かすには、隙間から侵入する熱交換されない空気を減らすことが重要となります。福岡工務店の平均C値「0.08」は、住宅にほとんど隙間がないことを示しています。
気密性能=C値
C値とは、家全体の隙間の総量を数値で表現したものです。C値はゼロに近いほど隙間の総量が少ないことを示すため、C値が低い=気密性能が高いということになります。
気密性能で変わる換気性能
第1種換気において、隙間の有無が換気にどのような影響を与えるのか、図をお見せしながらお伝えしていきます。
隙間がない住宅
上の図は、隙間がない住宅の空気の流れです。給気口から150㎥の空気を取り込めば、排気口から150㎥の空気が排出されます。実際には、隙間がない住宅というのは存在しないですが、空気の流れを分かりやすくするための例です。
隙間がある住宅
上の図は、隙間がある住宅の空気の流れです。隙間がない住宅と同様に、給気口から150㎥の空気を取り込めば、排気口から150㎥の空気が排出されます。
それに加えて、隙間があることで換気システムとは関係ない空気の出入りが発生しています。この隙間から漏れ出る空気のことを「漏気」と言います。つまり、第1種換気では、「システムの換気」+「漏気による換気」が同時におこなわれているということです。
漏気による影響
熱交換をおこなう換気システムでは、給気口から取り込む空気は室内の温度に近づけて送り出します。しかし、漏気は給気口を通らずに室内に入るので熱交換がおこなわれません。そのため、漏気が多い(隙間が多い)ほど外気の影響を受けやすい家となります。
実質の熱交換率の算出
漏気による換気まで含めた場合、熱交換率90%の製品を使用した際に、実質の熱交換率がどのように変化するのか見て行きましょう。
システムの換気量 | 漏気による換気量 | 実質の熱交換率 |
---|---|---|
150㎥/h | 150㎥/h | 45% |
150㎥/h | 30㎥/h | 75% |
このように、熱交換率90%の高性能な換気システムを導入しても、隙間の多い家ではきちんと性能を発揮できず、熱交換のメリットが失われてしまいます。
効率的な換気を実現するC値の目安
次は、C値別の「漏気の換気量」と「実質の熱交換率」の違いを見て行きましょう。
※条件は、1時間の換気量150㎥/h、熱交換率90%、室温22℃、外気温7℃(内外温度差15℃)、風速3m、周辺に住宅がなく風の影響を受けやすい立地で算出しています。
C値 | 0.25 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 |
---|---|---|---|---|---|
漏気の換気量 | 7.5㎥/h | 15㎥/h | 30㎥/h | 45㎥/h | 60㎥/h |
実質熱交換率 | 86% | 81% | 75% | 69% | 64% |
この表を見ると、C値0.5で誤差9%、C値1.0で誤差15%、C値2.0で誤差26%となっています。誤差10%以内であれば熱交換を活かせていると言えるので、C値は「0.5以下」を目安にすることをオススメします。
福岡工務店の平均C値
福岡工務店の直近2年間の住宅の平均C値は「0.08㎠/㎡」です。家全体の隙間の総量が切手1枚ほどしかありません。つまり、効率的な換気に必要な気密性能となります。