90年住める長期優良住宅
福岡工務店の家は全て長期優良住宅の認定を取得しています。2021年度、全国で新築される戸建て住宅の約1/4は長期優良住宅の認定を取得しているというデータもあり、現在では標準になりつつあります。
本記事では、長期優良住宅の考え方や基準、メリットやQ&Aなどをご紹介しています。
長期優良住宅とは
長期優良住宅とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、長期間、住宅を良好に保つ建て方とそれを維持する計画を設定するものです。
「いいものをつくり、きちんと手入れし、長く大切に使う」というビルド型社会からストック型社会への転換を目指す背景があります。
長期優良住宅の制度は2009年6月より開始され、2022年10月に基準の改正がおこなわれましたが、福岡工務店は改正後も全ての家で認定を取得しています。
長期優良住宅の基準
新築の戸建て住宅の場合、長期優良住宅の認定を取得するには以下の8つの基準をクリアする必要があります。
項目 | 概要 |
---|---|
耐震性 | 建築基準法の基準の1.5倍以上の耐震等級3を有する |
省エネ性 | 断熱等級5かつ一次エネルギー消費量等級6を有する |
劣化対策 | 住宅の機能を維持できるような構造になっている |
維持管理 | 給排水設備などが更新しやすいようになっている |
保全計画 | 将来的な点検や補修などの計画が立てられている |
居住環境 | 周辺地域の良好な景観や環境維持に配慮されている |
住戸面積 | 75m²以上の居住面積と、1つの階の床面積が40㎡以上 |
災害配慮 | 災害発生リスクのある地域は行政庁が定めた措置をする |
上記の基準を全てクリアして認定通知書を得ることではじめて長期優良住宅といえます。仮に上記の基準を全てクリアしても認定通知書を得ていなければ長期優良住宅とはいえないため注意が必要です。
長期優良住宅のメリット
長期優良住宅は、建築の費用や設定の手数料などを考慮しても、節税・補助金・低金利の住宅ローンを活用できるメリットのほうが上回ります。
しかし、一般的に長期優良住宅のメリットの説明は具体例を示しづらいため、実際の金額の把握までは難しいのではないでしょうか?そこで、参考事例を基に2023年6月時点でのシュミレーションで算出していきます。
参考事例
●35歳夫婦で世帯年収600万円
●福岡市内で土地と建物を購入
●土地3000万円/建物2500万円
●親に1000万円の援助をもらう
●35年払いで4500万円を借入
●フラット35S・金利1.96%
2023年6月時点での優遇施策を全て利用する設定にしており、金銭的なメリットを計算するための参考事例です。税金を計算するための建物評価額は建物価格の60%で試算しています。
所得税
住宅ローン減税の控除対象額が3000万円から5000万円に引き上げられます。そのため、13年間で最大273万円から最大455万円となります。
今回のパターンでは、フラット35の金利1.9%での借り入れの場合の控除額の差は69.4万円となります。また、福岡銀行の変動金利1.175%での借り入れの場合の控除額の差は63.1万円です。
登録免許税
登録免許税率が0.15%から0.1%に引き下げられます。
今回のパターンでは、建物課税標準額が1500万円(2500万円×60%)なので7500円が軽減されます。
不動産取得税
不動産取得税の控除額が1200万円から1300万円に引き上げられます。不動産を取得した時に1度だけかかります。
今回のパターンでは、建物課税標準額が1500万円(2500万円×60%)なので3万円が軽減されます。
固定資産税
固定資産税の1/2減額措置の適用期間が3年から5年に延長されます。
今回のパターンでは、建物課税標準額が1500万円(2500万円×60%)なので20万円程度が軽減されます。
住宅ローン
住宅ローンの金利が引き下げられます。金利の優遇措置は借り入れ先によって変動します。
今回のパターンでは、フラット35S・金利1.96%のため、当初5年間は0.5%の金利の引き下げ、6年目~10年目までは0.25%の金利の引き下げとなり、金利1.96%で35年払い続けた場合と比較して総支払額の差は764万円となります。
地震保険料
地震保険料が50%の割り引きとなります。
今回のパターンでは、一般住宅は年間14,000円で、長期優良住宅は年間7,000円となります。
住宅取得等資金贈与
住宅取得等資金贈与の非課税限度額が500万円から1,000万円に引き上げられます。
今回のパターンでは、一般住宅は贈与税が48.5万円かかりますが、長期優良住宅は贈与税が0円になるため48.5万円が軽減されます。
長期優良住宅に関するQ&A
長期優良住宅に関してよくいただくご質問をQ&A形式でご紹介いたします。
Q:長期優良住宅に太陽光発電は必須ですか?
A:長期優良住宅の認定に太陽光発電は必須ではありません。また、太陽光発電を導入した場合でも認定の取得は可能です。
Q:長期優良住宅のUA値はどれくらいですか?
A:2022年10月の改定により断熱等級5が必須となりました。これはZEHの基準と等しく福岡県が属する6地域のUA値は0.6以下となります。
Q:耐火や防火などの基準はありますか?
A:長期優良住宅は火災に関する基準はありません。したがって耐震等級3による地震保険の割り引きはあるものの、元契約である火災保険は割り引きの対象にはなりません。
Q:住宅ローン控除は変わらないですか?
A:税制などの優遇は変化します。長期優良住宅の場合、住宅ローン控除は2024年入居から控除額の上限が500万円下がり4500万円となります。ただし、控除率0.7%、控除期間13年は変更がありません。
Q:点検はいつおこなわれるのですか?
A:建築会社は長期優良住宅の申請の際に点検の計画書を提出しています。点検は10年毎におこなうことが義務付けられており、30年以内に少なくとも3回の点検をおこなう必要があります。福岡工務店では、1年・5年・10年・以降5年毎に実施しています。
まとめ
本記事では、長期優良住宅の考え方や基準、メリットやQ&Aなどをご紹介しました。
国は2050年のカーボンニュートラルに向けて住宅性能を向上させており、長期優良住宅も住宅の品質を証明する制度として重要性を高めています。
また、長期優良住宅を選択することで優遇を受けられるため金銭的なメリットも大きいです。福岡工務店の家は全て長期優良住宅なので、住宅の品質を高めたつつ総支払額を抑えたい方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。